株式会社アンフィニプロダクト様

ねずみや害虫を駆除することというよりも、お客様に安心感を与える仕事なんだと思っています。

茨城県で地域密着でねずみ・害虫駆除をされている株式会社アンフィニプロダクト様。
以前勤めていた駆除会社ではお客様の為になるような仕事ができないと自分の会社を作られました。
お客様に安心を与えたいという代表の金井様にインタビューいたしました。

目次

勤めていた駆除会社を辞め独立

駆除会社を立ち上げた経緯を教えてください。
アンフィニプロダクト 金井様(以下 金井):私は10年前にフランチャイズの駆除業者にいて、そこから独立した形になります。独立して今年で10年ですね。私がいた会社は、「朝必ず出社して朝礼に出なさい」、「夕方は5時に帰ってきて報告をしなさい」とか時間の管理に厳しく、使える薬剤の制限がすごくある会社でした。お客様は飲食店さんが多かったので、場合によっては「朝早く来てほしい」、「夕方に来てほしい」と依頼されることもありましたが、お客様の希望に合わせてお伺いしたいんですけど、会社からは「朝礼に出ろ」とか、「5時には帰って来い」と言われていて。場合によっては、事務所に5時に帰れないんですよ。また、害虫がいなくならない現場って、きちんと時間をかけないと止まらなかったりするんですが、「1件当たりこの時間内でやれ」とか、「この薬剤でやれ」など厳しく言われることもありました。経営者としてはスタッフの工数や駆除の仕方などマネジメントして当たり前の話なんでしょうけど、これではとてもお客様のためにならないし、このままでは信頼を失うと思って独立しました。
立ち上げ当時から日立市に事務所を構えたのですか?
金井:そうです。当時は市内が多かったですね。お客様の紹介などで水戸にも知り合いがいるとか、少しずつお客様が増えていき、今では茨城県全域に展開しています。
主にねずみとゴキブリ駆除をご対応されているんですね?
金井:そうです。割合としては6対4ぐらいかな。ゴキブリの方が多いです。
今では以前お仕事されていた時と比べ、縛られていたものがなくなりましたよね。
金井:本当に自由に仕事をすることができてやりやすいですし、お客様を満足させることが出来ています。結果だけじゃなくて、言葉できちんとご説明しています。「こういう施工したので、今後はこういった点に気をつけてくださいね!」というアドバイスもさせていただいています。

業界初?駆除業者が作ったゴキブリ対策アプリ

金井:最近、携帯・スマートフォン用のアプリを作ったんです。「ゴキバス」というんですけど、一般家庭でこういうことをしておくとゴキブリがいなくなりますよ!という項目を21項目を書いたんです。それだけではおもしろくないんでミニゲームでこうゴキブリをタッチして。
これはいつ作られたんですか?
金井:今年の春ぐらいですね。友人にアプリを作る会社をやっている人がいまして。駆除にお伺いして思ったのは、一般家庭のお客様ではゴキブリの対策って全然されていないことなんです。そういった方に、このアプリを利用してゴキブリが出る原因や対策を知っていただこうと思いまして。駆除作業を終えたあと、お客様にご紹介して参考にしていただいています。
お客様からしてもそういう知識ないですもんね。
金井:僕らは駆除を10年もやっているんで、当たり前のようにこういう状態だとゴキブリが繁殖しやすいとか侵入口があるとかわかります。例えば洗面台の排水部分に古い家だとちょっと隙間があったりするんですよ。こういうところは粘土で埋めたりするんです。このように、どうやってゴキブリが入ってくるのかみなさん漠然とわからない。そういうこともお教えしていくと「そうなんだ」と納得してくださいますね。このような原因などをご説明してあげると安心感につながりますね。だからゴキブリが出たんだっていうのがわかりますし。
原因がわかると安心しますもんね。
金井:僕らは安心を売っていると思っています。
なるほど、駆除ではなくて。
金井:例えば、アンフィニプロダクトでは、レンタルのマットもやっているんです。マットって誰が持っていてもおなじマットですよね。形のある商品なんで。害虫駆除は違います。僕らは毎月、毎月お客様や飲食店さんに行く時に、お客様が安心して仕事を集中できる環境や、ゴキブリが出ないという安心を売ってるわけですから、しっかり勉強して知識を身につけることと、お客様に伝える話し方の両面を持ち合わせていないといけないと考えています。

ビックリするほど知識がない人もいます

金井:以前いた会社のお話になりますが、ある時、担当が辞めてしまったので代わりに私がそのお客様担当になり訪問したんです。お客様の状況をチェックしたところ、ゴキブリ駆除で使用する薬剤でベイト剤というものがありますが、そこには塗らなくていいだろというところにベタベタベタベタとベイト剤が塗られているんですね。
その担当は、たくさん薬剤をつければいいと思ったのでしょう。でも、これはダメなんです。ゴキブリにとって「食い飽き」の原因になります。食い飽きがおきるとゴキブリもベイト剤を食べなくなりますから、繁殖してしまうんですね。
私からするとこういうのは駆除ではなく、ベイト剤を売っているのと同じことだと思っています。とにかくひたすら闇雲にベイト剤をペタペタとつけて、「やりました!」という。同じ会社なのに、なぜ人によってこうも違いがおこるのかというと、ちゃんとした指導を受けていないからなんです。そういうことを教える人がいない。
先日、ある焼肉屋さんから依頼があって、ねずみの調査に行ったんです。駆除業者が入っているんだけどねずみが止まらないそうで、「業者さんからはねずみが殺鼠剤を食べてはいるって聞いているんだけど、全然ねずみが減らないんだよ」と相談されました。
調査したところ、殺鼠剤はさすがに何箇所かに置いてあったんですけど、ただ置いてあるだけなんですよ。ここからねずみが入ってきているんだな、という所はわかりましたが、そういう所を塞いだり、防鼠を何もやっていないんですよ。ただ殺鼠剤だけを置いているだけ、それではいなくならないんです。
御社ではどのような駆除作業を行うのでしょうか?
金井:当社でねずみを駆除する場合は、基本概念としてはねずみを捕獲したり殺したりするのではなく、ねずみをいなくします。なるべく無駄な殺生はしたくないんです。
できれば忌避剤を使って追い出します。それでもどうしても追い出せない場合には粘着シートであったり、殺鼠剤を使います。いない状況にしつつそれと並行して、ねずみが出る家というのは必ず侵入口があるので進調査しながら順次、塞いでいきます。
ご存知だと思いますが、一気に全部穴を塞いでしまうと閉じ込められてしまって出られなくなっちゃうんですね。そうするとねずみもパニックになりますから、変なところを齧ったり暴れたりするんです。様子を見て何箇所か逃げ道を作ってあげて、最後に残した穴を塞ぎます。
ゴキブリの方はベイト剤を中心に駆除を行うのでしょうか?
金井:そうですね、基本ベイト剤なんですけど、半年ぐらい前にゴキブリがベイト剤を食べない理由が科学的に証明されたんですよ。ゴキブリは基本的に薬剤の中にあるブドウ糖かなにかに寄ってきて、ベイト剤を食べるんです。甘いやつですね。それが種によっては「ブドウ糖をNG」という遺伝子に変化し、おいしい物だと思っているベイト剤が、美味しくないものだと感じる遺伝子を持ったゴキブリが出てきます。それが食い飽きの1つで、ベイト剤だけをやっていると当然ダメというのがわかってきてるんです。
常にアンテナをたてて最新の情報も得ているんですね。
金井:そうですね。食い飽きがおこった場合は、ベイト剤にも違う種類を使ってサイクルを変えてやってみたりとかは試さないといけません。あとはベイト剤ばかり使用せず、マイクロカプセル剤という薬剤を噴霧します。そういうことをやっていかないとベイト剤で95%はいなくなりますけど残りの5%が食べないっていう場合が出ています。
社員さんにもよく言っているのですが、この仕事で一番大事なのは見ること、観察するということです。よく見ないとゴキブリの巣も見つけられない。食い飽きは起きていないか?なども分かりません。当然、ねずみの侵入口も見つからないです。一番大事なのは良く見ることです、とよく話しています。

追加料金が発生したりしないように

調査には結構時間をかけていらっしゃるんですか?
金井:ゴキブリの場合は、ある程度この辺りに巣ができているとか、侵入口があるというのがわかるので、それほど時間をかけなくても大丈夫です。ねずみの場合はどうしても時間がかかりますね。ねずみはしっかり調査して1時間ぐらいかかる場合がありますね。これくらいきちんと調査しないと、どれくらいの作業ボリュームがわかりませんから。これだったら大丈夫だな、ではこの金額で!と言ったあと、実は塞がないといけない穴が何箇所もあったらそこで大変ですからね。
追加料金が発生したりしないように最初にきちんと調査されるんですね。
金井:そうです。追加料金など発生したら信用いただけませんから。「今回、調査して塞がないといけない穴が何箇所あります。1箇所塞ぐ費用がいくらで合計金額はこれです。」と詳細までお出しするようにしています。
そこは気をつけているところなんですね。
金井:はい。ねずみ駆除の場合は高額になってしまうことが多いので、お見積りの内訳というものをはっきりさせていただくことが必要だと思います。
ねずみ駆除できちんと防鼠すれば再発はないですね。
金井:そうですね、塞いだところが取れてしまったとかいうことが無い限り、完全にみっちり調査しているんでまず無いですね。再発するということはたぶん塞ぎきっていない、完全に施工できていないということなんです。こういったことは今まで無いですね。万一ねずみが出ても、もう行かないということは無いですし、再発したから追加料金くださいとは言えませんから、再発しないようにきっちり施工します。
費用をかけてやるからには2度と見たくないですからね。本日はありがとうございました。
終わりに
駆除ではなく安心を売っているんだという金井社長の言葉が印象的でした。
そのための日々の勉強や努力を惜しまない姿勢に本物の安心感がありました。

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